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2006年度のサイエンスカフェの開催記録

第1回 (2006.7.22) 第2回 (2006.9.30) 第3回 (2006.10.28) 第4回 (2006.12.9) 第5回 (2007.2.3) 第6回 (2007.3.10)

第6回 「安全で美味しい魚を作るには」 (2007/3/10 開催)
【話題提供者によるカフェ・レポート】
<サイエンス・カフェ全体> 第6回サイエンス・カフェ@近大COEを3月10日(土)に近畿大学農学部キャンパス内学生食堂2階喫茶にて開催いたしました。今回のサイエンス・カフェは、水産研究所グループが担当し、「安全で美味しい魚をつくるには」というタイトルで話題を提供いたしました。近畿大学水産研究所は、研究活動だけではなく、実際に種苗や成魚を販売しています。水産物の消費量が低下している中、今回のサイエンスカフェは、消費者の方に、スーパーに並んでいる養殖魚がどのように作られているのかを知っていただくことに力点を置きました。
報告内容は、クロマグロを例に魚が出来るまでの生産過程について話題提供を行いました。生産過程の中で生き残りに影響する様々な問題があり、その科学的アプローチによって問題をクリアーし、生き残りが増したことを報告しました。次に、美味しい魚をどのようにして作っているのかについて話題提供を行いました。魚の美味しさというのは様々ですが、脂と歯ごたえに代表されると思います。ここでは、刺身の歯ごたえを良くする研究について話題提供を行いました。最後に、養殖の魚の安全性について話題提供を行いました。養殖の魚の安全性を脅かすものには様々なものがあるということをお話し、特に医薬品について水産研究所が取り組んでいることを紹介しました。クロマグロの生産過程や養殖魚の安全性は一般参加者には非常に興味深い内容だったようです。
<映像・展示> 今回は、水産研究所が担当ということで、一般参加者が私たちのグループに何を期待しているか考えました。私たちは実際に生産し、販売しているので、現在生産している主力商品のマダイとトラフグの稚魚の展示を行いました。カフェ開始前および休憩中には沢山の一般参加者が展示水槽に集まっていただきました。また、多くの方に餌やりを体験していただき、特にトラフグが餌を食べる姿に喜んでいただけた様子でした。マダイ稚魚は、全面透明の水槽に慣れていない様子で、投入した餌に飛びついて食べるというような反応がなかったのが残念でした。サイエンス・カフェ終了後に希望者にマダイとトラフグ稚魚を無料で譲りしました。海水魚の飼育は難しいので、いつまで生き残っているか心配です。
サイエンス・カフェが始まる前には、水産研究所の歴史についての映像を流しました。展示水槽を見ていない一般参加者は、この映像を見ているようでした。
<新たな発見および課題点> 今回のサイエンス・カフェのテーマを決めて、提供する話題の構成を考えている段階で、養殖の魚のイメージというのは決して高くないということが養殖雑誌のアンケートにありました。魚自体に対して面倒くさい、においがくさい、どうしていいかわからないというようなアンケート結果でした。サイエンス・カフェを始める前から不安もありましたが、実際の質疑応答では、本当に活発な意見の交換を行うことが出来ました。その結果、質疑応答の30分というのは短いと思いましたが、個人的意見ですが、一回で満腹させるよりも、次にも足を運びたくなるくらいのものを残しておいた方が良いのかもしれません。
今回は、準備の全てを奈良側のスタッフにご助力いただきました。心よりお礼申し上げます。水産研究所グループが奈良で行うには、旅費がかさんで人が出せず、結果として奈良側のスタッフにご迷惑をおかけすることになってしまいます。来年度以降のサイエンス・カフェの開催は未定ですが、白浜や串本、浦神などで行うことも考える必要があります。ただ、海のない県の奈良で行う意味は非常に大きいと思いますので、今回の開催場所の奈良というのは良い選択であったと思います。
(白浜増殖グループ PD 中川至純)
第6回 告知ポスター(PDF)
第6回 プログラム(PDF)
第6回 カフェレポート(PDF)

第5回 「養殖マグロの価格のウラ側」 (2007/2/3 開催)
【話題提供者によるカフェ・レポート】
<カフェ全体> 第5回サイエンス・カフェ@近大COEを2月3日(土)の節分の日に奈良町のあしびの郷に於いて開催いたしました。今回のテーマは『養殖マグロの価格のウラ側』ということで、これまでの自然科学系の話題から一転、流通・経済という一般の方々にはより身近な話題を流通・経済グループから提供いたしました。今回の内容については、8月頃からテーマを練り始め、9月頃には方向性を絞り込み、準備を進めてきました。「価格」・「コスト」を共通軸に3つの報告(生産・流通・消費)を連動させることで、マグロの商品化や商品に関する知識・理解を深めてもらうことを目指しました。幸いなことに、年末から年始にかけてのTV報道の影響もあってか、一般参加者は過去最多の37 人であり、非常に盛況なカフェとなりました。参加者の中には70 歳を超える方から小学生の子たちまで含まれ(保護者同伴)、マグロの価格に対する一般市民の関心の高さが伺えました。報告内容は上述したとおりマグロの価格を切り口とし、生産・流通・消費の3 つの視点から行いました。まず、生産の現場で出荷価格がどのように決まるのか、そして養殖業にはどのようなリスクがあるのかといった話題を提供しました。それを踏まえた上で流通段階別の価格上昇とその仕組みを詳しく解説しました。さらには、そのマグロ商品を購入する消費者が、様々な商品をどのように見ているかについて調べた結果を紹介しました。特に、生産現場でのマグロの取り上げ時のリスクや流通段階での価格上昇の仕組みは、一般の方には非常に興味深い内容だったようです。
<映像・スライドショー(写真)・ポスター> 今回は、テーマが流通経済分野ということもあり、自然科学系の実験やサンプルといったコンテンツの提供は出来ませんでした。そこで、映像や写真によって食卓までマグロが運ばれてくる様子を放映したり、ポスターによって市場の様子が分かる資料や日本の漁業についての情報を提供したりしました。映像では、メキシコの養殖マグロの漁獲から国内に運ばれるまでの様子を見ていただきました。参加者は、特に大規模なマグロの捕獲作業や生け簀からの取り上げの作業の映像に興味津々だったようです。また、調査先であるオーストラリアで撮影した写真を元に、マグロの養殖現場の一日をスライドショーにして放映しました。さらに、ポスターでは日本での水産物の生産・消費のデータや流通の仕組みについて紹介するとともに、世界でのマグロの漁場や生産量を解説した資料を作成し、掲示しました。マグロのセリや解体のシーン、市場で用いられる道具等を絵で紹介した資料の掲示も行い、来場者の中には熱心に見入っている方もおられました。
<新たな発見及び課題点> アンケートの自由記入欄の意見にも見られるように、休憩時間等に映像やスライドショーを上映すると来場者の方が非常に喜ばれることが分かりました。実際、休憩時間に映像「海外の養殖マグロ〜メキシコから日本へ〜」を放映した際には、ほとんどの人が席を立たずにスクリーンを食い入るように観ておられました。運営上の課題点としては、参加者数が過去最多であったということもあり、プログラム中に人手不足になった点が挙げられます。テーブル討論の時間と茶菓子の提供の時間が重なり、テーブルによってはサポーターが不足している箇所も存在しました。規模に応じて準備、人員態勢を柔軟に変更する必要性を痛感しました。また、総合討論では手順を事前にはっきりと決めていなかったためバタバタしてしまいました。前半の発表等で1時間10分、後半の討論が40分という時間配分についても、アンケートでは「質問の回答等の時間を多くして、色々な質問に対して、もっと詳しく具体的に説明して欲しかった」と言う意見や「テーブル討論より、全体討論(質疑応答)のみで時間を設定して欲しかった」と言った意見が見られました。プログラムの時間配分、会の進行方法については、改善の余地があると感じました。
(流通経済グループ PD 北野慎一)
【スタッフのコメント1】
私は第5 回のサイエンスカフェ@近大にタイムキーパー兼サポーターとして参加しました。今年度のサイエンスカフェも5 回目ということで残すところあと1 回となりましたが、サイエンスカフェ@近大も周りの方々に知られるようになったようで、当日参加を受け付けられる席の残りはなく、立ち見を出してしまうのではないかという程の大入り満員となりました。多くの方々に御来場いただけたのには、マグロの価格という身近な話題であったことと、マグロの漁獲規制により、“食卓からマグロが消えるのではないか”とまで、メディアが報道しているタイムリーな関心事をテーマとして取り上げたことも功を奏したようです。
講演者からはマグロの価格や流通、フードチェーンといった内容について紹介が行われ、私たち消費者がその動向を左右する立場にあることの自覚を促すような説明と、参加者の皆さんに“考える消費者”になってほしいというメッセージが分かりやすく伝えられました。メディアの情報は信用できないのではないかという風潮もあり、そのようなフィルターがかかったものよりも、研究者が現場の声を聞き、市場を調査した成果について参加者の皆さんに直接伝え、話し合える機会を提供することは一般の方々のニーズにも合致していたのではないかと思います。
初めての参加者もいらっしゃいましたし、リピーターの方も多く来てくださったので、各テーブルでのディスカッションでは新鮮な質問や意見が積極的に出され、サポーターの私は発言する機会すらありませんでした。タイムキーパーとしても、司会者や演者らにスケジュールどおりに時刻を伝えて回りましたが、どのテーブルも話が途切れることはなく、どのようにして次に進行すれば良いのか迷ってしまい、結局は時間がおした状態のまま閉会を迎えることになりました。全体での質疑応答の時間を十分に確保できず、参加者の方々は質問し足りなかったのではないかと進行にはまだまだ改善の余地があることを実感させられもしましたが…。
一般の方々に私たちの研究を知ってもらい、話し合える機会を提供したいと考えていた企画が、一般の方々に望まれるものになりつつあると、この企画に携わる者の一人としてとても嬉しく感じられたサイエンスカフェでした。
(資源動態グループ PD 鳥澤眞介)
【スタッフのコメント2】
“本マグロ(クロマグロ)の大トロ”といえば、多くの皆さまにとって憧れの食材の1 つではないでしょうか。最近、そんな憧れの食材を目にする機会が増えているように思いませんか。どうやら巷では、トロ革命が起きているようなのです。第五回近大サイエンスカフェは、トロ革命の鍵を握る“養殖マグロ”の価格のウラ側を、生産・流通・消費の視点から紹介するという大変興味深い内容でした。
生産に関する講演では、養殖現場におけるリスクやコストについての話題が提供され、現在のクロマグロ養殖はハイリスク・ミドルリターンであるという厳しい実情に参加者の皆さまも驚いていたようです。流通に関する講演では、それらの過程で生じるロスやマグロ商品の利益率などがわかりやすく解説され、皆さま真剣な眼差しで耳を傾けておられました。また、私たちが直接関与する消費の話題では、普段スーパーマーケットで見かけるパックのラベル情報や、アンケート調査によって明らかにされたマグロ商品に対する消費者のイメージなどが紹介され、会場の皆さまは食い入るようにスライドを見つめておられました。講演後のお茶タイムでは様々な意見や質問が飛び交い、いずれのテーブルも大いに盛り上がっていたようです。私のテーブルでは、とりわけ食の安全に関する質問が多く「どんな餌を食べているのか?」、「個体番号をつけて頭数管理できないのか?」など、どれも興味深いものばかりでした。カフェ終了後もあちらこちらで熱い議論が交わされ、皆さま満足げな表情で会場を後にされていました。今回のサイエンスカフェは、一般の方々にも身近な話題だけに過去最高の参加人数を記録し、マグロ養殖に対する関心の高さを改めて感じることができました。私たちが行っているクロマグロ研究には、最先端の面白い話題がまだまだ沢山あります。皆さまも、一度会場に足を運んでみてはいかがですか。
(奈良増殖グループ PD 横井謙一)
第5回 告知ポスター(PDF)
第5回 プログラム(PDF)
第5回 カフェレポート(PDF)

第4回 「小さな彼らの大きな仕事」 (2006/12/9 開催)
【委員長によるカフェ・レポート】
<カフェ全体> 第4回目のサイエンス・カフェ@近大COEを2006年12月9日(土)に奈良町あしびの郷で開催いたしました。サイエンス・カフェ4回目は、「小さな彼らの大きな仕事」というテーマで、環境保全グループが担当いたしました。"小さな彼らの人間にとって都合の悪い大きな仕事"と、"小さな彼らの人間にとって都合の良い大きな仕事"という2つの視点から微生物生態研究の最前線をお話いたしました。参加者の興味をひく話題を一つでも多く用意したいと考え、イメージしやすい病原菌の話しから、養殖場水域の環境を守っている微生物の話しまで多岐にわたる内容となりました。テーブルディスカッションではすべての話題に対して質問や感想などがたくさん寄せられ、参加者の関心の高さが伺えました。
<あなたの細菌を見てみよう!簡単な実験> 今回のカフェでは、いつもの話題提供だけでなく、簡単な実験も行いました。寒天平板に手のひらなどをくっつけて、細菌を培養しようという簡単なものですが、普段できないことなので、みなさんとても楽しそうに実験に参加されていました。2週間培養して、その結果の写真をサイエンス・カフェのHPに掲載するという企画なのですが(自分のサンプルかどうかは本人に渡してある番号でわかります)、参加者の皆さんもCOEの他のスタッフも、2週間後が非常に楽しみであるとのことでした。寒天平板上に現れたコロニー(細菌の集団)の様子を、このレポートの公開と同時にHP上で公開しておりますので、どうぞご覧ください。
実験結果はこちら
<展示> テーブルの上には、富雄川、猿沢池、和歌山県田辺湾の海水、水道水を試験管に入れて展示し、それらの水の中に含まれる微生物の様子を撮影した顕微鏡写真を一緒に見ていただけるように用意しました。また、サイエンス・カフェの一角に展示コーナーを設け、人間の手足の指、あごや舌にいる細菌、ペット(犬)の肉球・舌・鼻にいる細菌、室内外にいる落下細菌、観賞魚水槽の細菌、河川水の細菌のコロニーを寒天平板上に作らせ、それを採取風景の様子と共に展示しました。これらの展示物は、見えない微生物の存在を知ってもらうのに、とても効果があったようで、テーブルで色々な質問や意見がでて、賑やかなディスカッションになりました。カフェが終わってからも、しばらくは展示コーナーで参加者の皆さんがスタッフに色々と質問されていました。
<参加者層> 今回は小学生の参加者が3名、中学生の参加者が1名、高校生の参加者が1名おられました。全体としては年齢層が高めなのですが、発表内容やスライド等を工夫し、実験のイメージやまとめなどをアニメ化するなどしてできるだけ皆さんに内容を理解していただけるようにしました。そういった取り組みは、アンケート結果を見る限りではまずまずのようでした。展示コーナーなどは年齢に関わらず好評でした。
<カフェの運営> 宣伝効果がでてきたのか、一般の参加者の人数が少しずつ増えてきたように思います。HPのアクセス件数も着々と増えています。さらに、発表内容については、2回のリハーサルのおかげで、どんどんよくなっています。サイエンス・カフェも第4回を迎え、だんだんと要領がつかめてきました。今後も宣伝方法の見直しやHPの充実など、さらに改良していきたいと思います。
(環境保全グループ PD 永田恵里奈)
【カフェ・レポート: 話題提供者側から感じたサイエンスカフェについて】
私たちが日々行なっている研究を6分で話す。なかなか難しい取り組みです。話題提供者は、当日に向け準備、練習を繰り返していきます。実は、担当グループの提供者以外のメンバーも強力に協力してくれています。
我々サイエンスカフェのメンバーは、その回の担当グループ(話題提供するグループ)めいめいが自主的に行なっている練習とは別に、2回のリハーサルを経てサイエンスカフェ当日を迎えています。この2回のリハーサルには担当グループ以外のメンバーが参加し、発表練習を聞き、改善点を指摘してくれます。
今回、私たち(環境保全グループ)は細菌をテーマにしました。細菌という生き物は、肉眼で見ることができない故に、身近に存在しているにもかかわらず非常にイメージがしづらい題材であったと思います。どう表現したら良いのか・・・、サイエンスカフェは、単に分かってもらうだけではなく、楽しく科学に触れてもらおうという欲張りな企画です。
もっと写真が多い方が良い、実物を展示してみたら、話すスピードが速すぎる、表現をもっと簡単に・・・などなど。サイエンスカフェのメンバーのアドバイスを受け、発表は格段に良くなったと思います。担当グループ以外のメンバーもかなりのエネルギーを投入してくれています。
カフェの本番前は不安ではありましたが、当日の会場の様子を見て、参加者の方々には前3回のカフェと同様に楽しんでもらえた、という印象を持ちました。話題を提供した側としましても、通常の学会発表とは異なり、生き生きとした反応が返ってくることが新鮮であり、また、非常にうれしいことでもありました。このサイエンスカフェの大きな目的のひとつである、一方通行ではない、双方向のやり取りができつつあるのかな、と思っています。もちろん、反省点がないわけではなく、それらを次回以降に生かしていくことも必要ではあります。なにはともあれ、無事第4回のサイエンスカフェが終了したことに胸をなでおろしています。
(環境保全グループ DC 中瀬 玄徳)
第4回 告知ポスター(PDF)
第4回 プログラム(PDF)
第4回 カフェレポート(PDF)

第3回 「魚を飼って調べる」 (2006/10/28 開催)
【カフェ・レポート (奈良増殖グループ PD 柳下直己) 】
サイエンス・カフェ 3 回目を 10 月 28 日(土)に開催いたしました。当日は農学部オープンキャンパスの開催日であったため、オープンキャンパスに来られた高校生およびその保護者の方々にも参加して頂けるよう、農学部キャンパス・ログハウス 2 階喫茶での開催となりました。オープンキャンパス開催時間の都合上、16 時 10 分からの受付開始と、やや遅い時間からの開催となりましたが、25 名もの一般参加者の方々に参加して頂くことができました。
講演の 1 題目は、「クロマグロを卵から飼ってみる」、2 題目は、「ウナギの赤ちゃんを育てる」でした。参加者の皆さんには、これらの魚は日頃よく口にはしているものの卵から育てるには大変な苦労と困難が伴うこと、近大 COE ではこれらの魚について最先端の研究を行っていることなどを知って頂くことができたと思います。3 題目は「希少な魚を守る取り組み」で、天然記念物であるイタセンパラを保護する取り組みについてのお話でした。前の 2 題の養殖に関する研究とは全く異なった観点からのお話でしたが、身近な淀川でも絶滅のおそれがあることなど、実際に保護の取り組みをしている研究者からのお話は大変説得力のあるもので、参加者の皆様に訴えかけるものは大きかったと思います。どの講演も、参加者の皆様には興味深いものであったようで、大変真剣に聞いて頂けました。
3 題の講演終了後に休憩を挟み、各テーブルでお茶を飲みながらの討論と質問が行われ、どのテーブルでも盛んに会話が弾んでいました。総合討論では、各テーブルから出た質問についてサポーターが講演者へ質問を行いましたが、時間が足りないほど多くの質問を頂くことができました。カフェ終了後も討論を続けられているテーブルもあり、参加者の皆様の当日の講演に対する関心は、かなり高かったものと思います。
最後に、今回は前 2 回と異なり、クロマグロやウナギの子供の標本、イタセンパラの写真あるいは研究成果のポスターの展示、さらに、イタセンパラと同じタナゴの仲間であるカネヒラやタイリクバラタナゴ、そしてウナギの水槽展示も行いました。これらの展示は、受付から講演開催までの待ち時間や休憩時間などに、多くの参加者の方々に見て頂くことができました。今後、このような展示についてもさらに検討し、参加者の皆様に、より楽しんで頂けるようなカフェにしていきたいと思います。
【カフェ・レポート (奈良増殖グループ PD 鈴木誉士) 】
サイエンス・カフェには、私自身今回が初参加になりました。講演テーマは「魚を飼って調べる」ということで、優れた養殖魚をいかに効率よく生産するか、または絶滅に瀕した魚類をいかに守るかを目的に行われた研究が紹介されました。マグロやウナギは、食用魚として一般の方々にも非常に身近な魚ですが、その仔稚魚の姿を見る機会はほとんどないと思います。最初の2題は、滅多に見ることができない仔稚魚の成育の様子を豊富なスケッチ・写真・映像で紹介していたので、参加者の皆様にとって非常にわかりやすかったのではないかと思います。3題目は、養殖に関する前2題とは異なり、絶滅の危機にあるイタセンパラ(タナゴの仲間)の保護・増殖について紹介されました。タナゴの仲間は、二枚貝に産卵するという珍しい繁殖をする魚であり、実際に貝に卵が生みつけられている写真は参加者の方々の興味をひきつけていたようです。その魚が今絶滅の危機に瀕しているという今回の話は参加者の方は皆、真剣な様子で聞き入っていました。発表後の討論の場でも、私がいたテーブルでは、イタセンパラが減った原因は何か、どうすればいいのかといった質問が出され、身近な自然環境の減少・悪化について多くの方が強く問題意識を持っている印象を受けました。
当日は農学部のオープンキャンパスと日程が重なっていました。そのため当初参加者は高校生とその保護者が多いと予想していたのですが、むしろ知人の紹介などで参加された方が目立ちました。これまでの広報活動や定期的にサイエンス・カフェを開催してきた効果が着実に現れてきているように感じました。また、今回は標本・水槽展示といったこれまでにない試みも行い、開始前後や休憩時間に多くの参加者に見ていただきました。その際に近くのスタッフに質問する姿も見受けられ、お互いの交流を深める場にもなったと思います。実際に研究で使用した実験器具や材料などの展示は、一般の方々に研究への理解を深めてもらうのに役立つのではないかと感じました。
第3回 告知ポスター(PDF)
第3回 プログラム(PDF)
第3回 カフェレポート(PDF)

第2回 「マグロ肉の安全と安心」 (2006/9/30 開催)
【委員長によるカフェ・レポート】
第2回サイエンス・カフェを9月30日に開催いたしました.2回目の開催にあたり,1回目のカフェから2ヶ月の間があいてしまったので,前回のカフェ参加者に再び来ていただくことができるのか非常に心配でした.結局,前回のカフェに来ていただいた6人の方々に再びご参加いただき,新しい参加者の方々と合わせて,全部で10人の一般参加者を迎えることができました.新規の参加者を獲得することの必要性は言うまでもありませんが,今後,できるだけたくさんの方にリピーターになっていただけるよう努力と工夫をしたいと思います.結果的には,それがサイエンス・カフェ運営の下地になり,サイエンス・カフェ@近大COEの向上につながると思います.
カフェのタイムスケジュールは前回と概ね同じ内容となりました.ただし,今回のカフェでは,前回よりも「話題提供(問題提起)」と「討論(解決策を考える)」という目的が明確になっており,参加者とサポーター(COE博士研究員と博士課程学生)は的を絞った議論ができたようです.話題提供の部では,利用グループの教員より魚介類の問題点についてお話いただきました.参加者の中からは,「一般的に養殖物よりも天然物の方が価値が高いと認識していたので,今回クロマグロ肉に含まれる水銀量が養殖物の方が少ないと聞いて大変びっくりしました.」という声がありました.参加者の中からは,「一般的に養殖物よりも天然物の方が価値が高いと認識していたので,今回クロマグロ肉に含まれる水銀量が養殖物の方が少ないと聞いて大変びっくりしました.」という声がありました.カフェの前半に,魚介類の問題点について話題提供を受け,後半ではそれらの問題をどのように解決するかについて参加者とともに考えました.各テーブルで参加者の方々から様々な質問や意見が出され,それらの中には実際に近畿大学で取り組んでいる研究もありました.
【サイエンス・カフェ広報班長によるカフェ・レポート (流通経済グループ PD 北野慎一)】
私は、2回目のカフェにはサポーターとして参加しました。テーマは「マグロ肉の安全」ということで、比較的消費者の関心が高い話題で参加された一般の方々も興味深く聞き入っておられたように思います。「マグロに含まれるEPA、DHAの健康機能」「日本で売られている殆どのマグロが政府の示すメチル水銀の摂取基準をオーバーしている」など、消費者の生活、特に健康に直結する話題が提供されました。テーブル議論の中では、参加者からは「安全は食品にとって第一条件」「店頭では魚の安全性が判断できない」「安全に関する情報がもっと欲しい」といった意見が聞かれました。参加者は10人と前回よりも少なかったですが、テーマの身近さもあってか議論は前回よりも全体的に盛り上がっていたように感じました。以下、カフェの運営についての感想等を述べさせていただきたいと思います。
まず、サポーターについてです。サポーターはテーブルでの議論を盛り上げるのも1つの役割ですが、今回その役目を担って感じたことは、対応している人全てに対して議論を盛り上げるのは簡単ではない、ということです。複数の人に対応する場合は、人によって興味の対象・度合いが異なるのでそのバランスをとりながら議論を進めることが大切だと思われます。そのためにも、どういう経緯でカフェに来ることになったか、といった質問は最低限必要なのかな、と感じました。もちろんプライベートな質問(職業や年齢)は会話の中で判断していく必要があると思われます。それら、どうすれば議論が上手くいくか、どうすれば盛り上がるかといった知恵も今後集約し共有していくことも重要であると思います。
私は広報係としてポスターを貼る役割も担っています。全部で30箇所ほど貼付していますが、それらを見てカフェに参加された方は少ないようです。これまでの貼付場所の見直しも含めて、宣伝の方法も再検討する必要があると思われます。委員長の報告にもありますようにリピーターの確保も重要ですが、カフェの目的の1つである「広く一般の人に科学への興味・理解を深めてもらう」という点を考慮すれば、やはり新たな参加者を開拓するということを重点的に考えなければなりません。1つの方法としては、対象を絞り込んで勧誘するという方法があると思われます(例えば、学校のあるクラスにお願いして来ていただく、もしくは赴くとか・・・)。しかしながら、勧誘を強めるほど参加者全体の興味度は下がるのも事実だと思います。なぜなら、「興味は無いけど誘われたから来た」という人も増えるからです。勧誘度と参加者(全体)の興味度はトレードオフの関係にあると思われます。参加者の興味度を下げずに新規参加者を獲得していくためにはこの点もよく考慮し、バランスのいい集客方法を考えていかなければならないと感じました。
第2回 告知ポスター(PDF)
第2回 プログラム(PDF)
第2回 カフェレポート(PDF)

第1回 「ずーっと泳ぐマグロの生活(くらし)」 (2006/7/22 開催)
【委員長によるカフェ・レポート】
連日の雨もあがり、天気の良い中でのサイエンスカフェとなりました。我々スタッフは、会場となる「あしびの郷」へ13時過ぎに入り、会場設営を行いました。14時半から受付を開始すると、ちょうどお客さんが続々とお店に来られました。メールや電話で事前申し込みをされた方がほとんどでしたが、当日参加の方も5名ほどいらっしゃいました。受付では、参加費300円の集金、資料(プログラム、次回カフェのチラシ、アンケート)の配布、そしてお茶とお菓子の注文受付を行いました。
15時になると、永田が近畿大学21世紀COEプログラムと、サイエンス・カフェの簡単な説明を行い、その後すぐにカフェが始まりました。今回のカフェでは、第一部が話題提供の部、第二部がテーブルごとのディスカッションの部、第三部が全体でのディスカッションの部となっていました。話題提供者は資源動態グループの5人で、5人合わせて一つのお話になるように構成されていました。演者が話題提供している間、会場には、まだ到着されていないお客さんもいて、空席も目立ちましたが、それも15分ほど過ぎたあたりで全席が埋まりました。参加者はみなさん、静かに演者の説明に耳を傾け、熱心にスライドを見ておられました。中にはメモを取っておられる方もいらっしゃいました。
話題提供の部が終わり、10分間の休憩に入りました。ここでお茶とお菓子の登場です。各テーブルに、資源動態グループのPD・DC・MC等が必ず1人以上入り、各テーブルで、お茶を飲みながら賑やかなディスカッションが始まりました。話題提供の部では、会場が静まり返っていて、会話が弾むか非常に心配でしたが、そんな不安など一気に吹っ飛んで、大変和やかで笑顔があふれるディスカッションとなりました。そこここで「へぇ〜」という声が聞こえたように思います。あっという間に2回目の休憩の時間になりましたが、休憩のアナウンスを入れても、各テーブルのディスカッションは止まず、結局どなたもトイレに立たれなかったのではないでしょうか。
全体での質疑応答の部は、テーブルで出た質問をサポーターの方がまとめて話題提供者に質問し、話題提供者が答えるという形式でした。時間が押していたこともあって、質問できる数に限りがありましたが、どのテーブルでも沢山の質問がでていたようで、サポーターの方々はどの質問をするか選ぶのが難しかったのではないでしょうか。最後に、今回のカフェの企画として、話題提供者を唸らせた質問をした参加者の方に、賞品としてあしびの郷のお茶券が手渡されました。
第1回 告知ポスター(PDF)
第1回 プログラム(PDF)
第1回 カフェレポート(PDF)

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